ゆるふわおぎゃり系おじさんの冒険

3人の大人のアウトドア生活を記録していきます。登山、キャンプ、ロードバイク、バンド、その他などなど。

山に登ろう②

こんばぶう。榊です。

今日はそもそも僕たちがなぜ山に登ろうとしているのかをお話しようかと思います。

簡単に言ってしまうと、「楽しいことをしたいけれど、世の中で楽しそうにしている陽の者達のようなキラキラしたことにはアレルギー反応を起こしてしまうから、適度に自分たちも傷つきつつ、かつ陰からお前たちよりも俺たちは楽しく生きてるんだってことを実感したいから」です。

僕らは、いや、僕は正直言って、男女のグループとかでワイワイ楽しく遊んでる様をインスタグラムとかフェイスブックに載せたいし、何十個もいいねが付くようなことをしてみたいと思っています。それは学生時代からそうで、そういう人たちを真っ暗な部屋から藁人形片手に見ていました。僕はどうしたってそういう場所には馴染めなかったし、爪弾きにされていたので、独りで牙を研ぐことしかできないでいました。

そのあと紆余曲折あり、幸いにも素晴らしい人達に出会え、今でこそようやく人間として生きていますが、当時は本当に彼らをこの世から葬り去りたいと本気で思っていました。

そういう暗い時代に僕らはよく行動を共にするようになり、また全員が同じく明るくはないところで生活しておりました。当時は全員が離れた場所に住んでおりましたが、会う度に嫌いな輩が楽しそうにしている場所を汚してやろうと色々なことをしました。まあ恐らく彼らは気にも留めなかったでしょうし、留めたとしても「へんな奴らが馬鹿なことをしている」と嘲笑の的だったのでしょうが、僕らにできる精一杯の復讐が、そういったものなのでした。そのあたりの詳しい話は、いつかするかもしれないし、しないかもしれません。かなり落ち着いては来ましたが、冷静に思い返すことがまだ中々難しいので。

そうしてどうにか今までやってきたのですが、今もやっぱり、迎合できない部分がどうしてもあるのです。普通に社会人として働いていても、いい年したおっさんが赤ちゃんみたいにギャアギャアやらないと、気がすまないときがあるのです。

僕らはきっと、どんなに年をとったって、家庭を持ったって、ちん○ちんとかそういう下らない下ネタで笑うし、女の子からチヤホヤはされないし、多くの人には本音を隠したままだし、今でもムカつくあいつらが出来ないしやりたくもないであろう苦しくて汚くて傷つくけれど楽しいことをやり続けるんだろうなって思います。

話が少しそれてしまいましたが、そういう活動の一環で、山に登ってみようと思ったのでした。僕は趣味でロードバイクも少々やるのですが、峠に登るのが大嫌いで、でも好きです。僕はもともと持久力が低く、体重が結構ある上に、速筋タイプなので、上り坂では歩くより遅いようなスピードしか出ませんし、本当に身体中が苦しくて仕方ありません。遅いので2時間以上苦しみ続けることなんてざらにあります。誰に抜かれようとも、同行者に置いていかれようとも、自分のペースでひたすら淡々と進むしかないのです。アイキャッチの写真は渋峠ですが、絶景ではありましたが決して楽ではありませんでした。それでも登るのが嫌いではありません。また登ろうとすら思います。それはやっぱり、ゴールまで苦しくて仕方ないからというのが理由の一つなのです。

自然と向き合って、自分と向き合って、大変なところへ行って、何度も途中で帰りたくなって、息が苦しくなって、関節が心配になって、筋肉が悲鳴を上げて、やっとのことで頂上を経て一安心し、一杯の水で生き返り、そして生きて帰る。登山もきっと、僕にとってはそういうところがあるのではないかと考えています。もちろん最初は素人でも行けそうな場所を選択しますが、きっと素人なのでどこだろうとある程度辛いでしょう。

そういうことが好きで、そういうところで撮った写真にいいねが全然つかないことを、きっと期待しているのです。