ゆるふわおぎゃり系おじさんの冒険

3人の大人のアウトドア生活を記録していきます。登山、キャンプ、ロードバイク、バンド、その他などなど。

0合目からの富士登山 1日目

お久しぶりです。最近は公私ともにバタバタしておりました。

今回は空白期間中に達成した富士登山の記録を残そうと思います。

 

事の発端

冬が開け、登山道が解禁されていく中、いつものようにMHWに勤しんでいた3人。

「そろそろアウトドアしなきゃね」

謎の使命感にかられて、今年のアウトドア計画を練ることになりました。

なんだかんだで山頂に足を踏み入れたことがあるのはraru一人。

無理はせずに簡単な山にしようということとなりました。

 

榊「小学生の時富士山登ったけど余裕だった」

raru, かいり「じゃあ富士山で。せっかく静岡人で日本人だし一回は登るか」

榊「でも楽勝でつまらないんじゃね?」

raru「じゃ、0合目からにするか」

3人「うん、そうしよう」

 

なお、この記事記載中に榊くんから「実は俺が小学生の時に登ったのって宝永山あたりまでだったの」という衝撃のカミングアウトがありました。

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これ、ほぼ中腹なんじゃないですかね...

控えめに言ってi wanna kill you

 

登山の準備

過去のアウトドアでは寝坊、火種なしBBQ、正午からの登山開始という山を舐めるとか以前にイベントごとを舐めきったような失態を繰り返した僕たち。

今回は流石に準備をしっかりしないといけないということで、登山までの準備を行いました。

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これは今回使ったものの一部です。

あまり整理されていませんが、一覧にすると準備するものが漏れないのも勿論ですが、何が必要なのかをしっかりと考えられるので良かったです。

僕はこれで他のメンバーが持っていかないものを確認していました。

万が一の場合にあった方がいいものとかは自分で持って行こうって思ってたので。

 

ちなみに0合目へのスタート地点への経路は当日になるまで全く考えていませんでした。あと一歩が足りませんね。

今はカーナビもスマートフォンもあるからね、しょうがないね。

 

他の準備として、登山日の1ヶ月前から各々が減量と持久力のトレーニングを行なっておりました。

結果としてraruは左膝をやり、かいりは右膝をやりました。

榊は安定のウェイトトレーニング筋量を増やし、持久力を低下させました。

 

登山1日目

集合 〜 登山道入り口

なんやかんやで時はすぎ、登山当日。

この日のスケジュールは以下の通り。

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0:00 集合

3:00 0合目スタート地点到達

13:00-15:00 宿泊施設到着 (7合目)

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集合

さて、準備をしっかりとしてきた3人。

寝不足だけは絶対に避けようと言っていた3名のコンディションはどうかというと。

榊: 仕事があり寝たのは20時ごろ

raru: ワクワクして寝られず

かいり: ワクワクして寝られず

 

ほんとどうしようもない。小学生かな?

榊くんに至っては19:30ごろに「モンハンやろうぜ」と言いだす始末。

12時に集合した頃には、各々「眠い」と口を揃えていましたよ。

 

買い出し

事前に準備をしていた3人ですが、行動食や朝食は当日購入のためドラッグストアでお買い物。

榊はここで水を購入してボトルに詰め替えていました。

前回の登山では塩飴やチョコレートが活躍したため、カロリーメイトとともに購入しました。

 

今から思うと、もっと高カロリーな行動食を多く買っておいた方が良かったです。

特に寒がりの人は山頂での体温確保のために高カロリー食を多めに用意しましょう。

他にもカイロなど直接体を温められるものも良いと思います。

 

山頂付近は真夏でも相当の寒さで、体感では氷点下くらいの寒気を感じました。

防寒対策だけはしっかりと行いましょう。

 

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これは朝食としてご飯とおかずを購入して満足げな榊くんです。

以後、榊くんはホムンクルス先生の作品を背負って霊峰の頂上を目指します。

 

彼は「日本広しといえど誕生日にホムンクルスを背負い富士山頂に至る人間は自分だけだろう」と語っていました。

 

登山道入り口

今回は吉田口0合目ルートからの登頂です。

神社の中に駐車場があるのですが、夜中なのもあって駐車して良い場所を探すのに少し迷いました。

駐車をしてから、装備を整え、榊が借りてきてくれたGoProは私の胸に装備しました。

準備を念入りにしすぎたため、装備の重量が結構なことになっていましたね。

私(raru)は水を4リットル用意していたのでそれだけで4キロです。

 

ちなみに、出発できたのは朝の4時。

この時点でスケジュールから1時間遅れになっていました。

準備と移動があったので、ある程度仕方なしです。

 

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スタート直前に一枚パシャり。

明るいように見えますが、これはこの真上に街灯があるからです。

 

登山口から1

後になってわかることですが、ここはかなり精神的に辛い場所でした。

開始していきなり!? とお思いのことでしょうが、何が辛いって、いつまでたっても1合目がこないんですよ。

 

実は「合目」というのは等間隔にあるものではなくて、昔灯篭か何かを持って山登りをした時に火をつけてから消えるまでの時間を合目で表現したとかなんとか。

状況や火種によって差があったのでしょう。全然等間隔ではありません。

 

しかも0合目というのは便宜的につけられた場所なので、このようなことになってしまったみたいなんですよね。

いやぁ、罠です。

 

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歩きはじめて30分の榊くんです。

4時ごろからスタートしているので、日も出てきました。

今回は20分歩くごとに休憩をして無理をしないで登り切る、というルールを決めて登頂していきます。

 

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まだ早朝ということもあり、不快感もなく進んでいきます。

自然が多くて心地よいのですが、車道が近くにあるため車の音が聞こえるのと、時々車道を跨ぐ形になるのがなんとも言えない。

観光地ですから、そういうものですね。

 

なんだかんだで2時間歩き続けて...

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中ノ茶屋に到着です。

えぇ、まだ1合目ではありません

この付近に駐車場があり、人によってはここから登り始める場合もあるようです。

トレールランナーが少ない荷物で走っていくのが印象的でした。

この日のうちに2往復するとおっしゃっていましたよ。

凄まじいですね。

 

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この時間はまだ開いていませんでしたが、ここの建物がお店になっているようです。

 

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モザイクをかけたら、普通に犯罪者みたいになった榊くんです。

僕らがスタートした場所までは4.5kmで60分が目安のようです。

その倍もかかっていた僕ら3人。

先が思いやられます。

 

中ノ茶屋から1合目

ひたすらに歩きます。

ただただあるきます。

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道中は聞くに耐えないくだらない話をしていました。だいたい小学生並みの下ネタです。

この頃にはいつまでも現れない1合目と過ぎ去る時間に焦りを感じ始めていました。

3人「これ、チェックインの時間までに7号目に着けなくない?」

 

そして現れる「馬返し」

 

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ここには駐車場があるため、人によってはここをスタート地点とするようです。

組合の方が登山者向けに休憩所を開いてくれていて、梅干しや飲みのものを提供してくれていました。

ここにきての梅干しと飲み物は本当に助かります。

組合の方も非常に人柄がよく、優しい気持ちになれました。

 

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少し休んで仲良くパシャり。

かいりくんはモザイクしても、イケメン感が消しきれませんね。

 

この写真撮影時点で9:25

スタートから5時間が経過していますが、まだ1合目に到達できていません

これは7合目まで何時間かかってしまうのでしょうね。

 

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実は、ここから1号目はもうすぐで、その先は各号目の距離が近いのです。

この地図をみると単純な距離では0-1合目 = 1-7合目くらいなんですね。

いずれにしてもデッドエンドの15時まで余裕はありません。

 

休憩もそこそこに3人は出発するのでした。

 

道中で不思議な作りの山道を登り

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そしてついに

 

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9:40 1号目到着!!

スタートの4:10から5時間30分後のことでした。

他のブログを見ていると、普通は3時間程度でつくものみたいです。

榊、かいりくんは筋トレ好きの瞬発力マンなので、持久力がなく歩くのが非常に遅いんですよね。

私は持久系の人なので歩くのが遅すぎることによる疲労が凄まじかったです。

 

またこの頃には既に3人とも足の裏が悲鳴をあげていました。

荷物が重すぎたことが足の裏へのダメージを相当あげてしまったようです。

足裏は本当にしんどかったです。

昔陸上部にいた頃、足の甲を剥離骨折しながらトレールランニングしたことがあるんですが、それよりしんどかった。

 

1合目から5合目

さてさて、1合目に到達したのも束の間

富士登山は始まったばかりです。

結構疲れが溜まってきた3人ですが、泣き言を言いながらも歩みを進め...

 

10:20 2号目到着!!

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その後も順調に歩き続けて...

 

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10:50 3号目到着!!

 

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1合目までの絶望と比較して、そこからのチェックポイント通過がスムーズになり調子付く3人。

なんだかんだで体力を消費して苦しいところですが、一気に4号目を目指します。

 

そして...

 

11:25 4合目到着!!

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喜ぶ二人にも、流石に疲労の色が伺えます。

 

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モザイクにすると、あんまり疲労感が伝わりませんね。

また、この頃から少し雲行きが怪しくなってきました。

 

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レインウェアの着用を検討しつつ、上を目指します。

 

11:55 4.5合目到着!!

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12:15 念願の5合目到着!!

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1合目を10時ごろに到着してからの12時での5合目。

最初は心配が募るばかりでしたが、この調子ならなんとか時間内に間に合いそうです。

 

この頃になると写真が少なくなってきます。

これは疲労から携帯を取り出す余裕がなくなってきたからなんですね。

天気も少しずつ悪くなり、雷の音が聞こえるようになってきているので1秒でも早く登らなくてはならないという使命感もありました。

 

山小屋まであと2合

果たして何時頃につくのでしょう。

 

5合目から7合目(宿泊先)

ここからが本当の地獄だったわけですが、ポイントごとの写真が存在しないのでダイジェストでお送りいたします。

 

5合目付近から歩いて少しすると道路を横切りつつひらけた場所に出てきます。

そろそろ森林限界が近づいてきたのを感じますね。大きな植物はなくなってきます。

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ここで吉田口6合目。

何がしんどいって、この5合目から6合目までにはいくつもの5合目が存在するんですよ。

何を言っているのかわからないと思いますが、我々も何が何だかわからなかったです。

 

どうやら、旧5合目などがあるせいで5合目たくさん問題が発生しているようです。

5合目 -> 5.5合目 -> 6合目 -> 5合目 -> 5.5合目 -> 6合目

のような動きになったため、精神がやられました。

 

6合目! もう少しで宿だ!

からの「は? また5合目!?」はね。

辛いよね。疲労困憊の登山者の心を折りにきてるよね。

 

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この頃には写真を撮る元気はなく、この数枚のみ。

そして、このあたりから訪れる体調の変化。

 

まずはかいりくんが山の毒牙にかかります。

頭痛と気持ち悪さが出てきたのです。

休憩を多めに取り0合目から体を順応させてきましたが、睡眠不足が原因か高山病発症ですね。

本当に辛そうでしたので、皆さんも高山病にはお気をつけて。

 

この後も精神を崩壊させながら歩くこと2時間ほど。

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14:00 6合目でお菓子がパンパンになりました。

6合目はバスツアーの方や5合目からのお客さんでごった返しています。

他のお客さんはここから登り始めみたいな感じなので、そりゃもう元気。

 

僕らは既に10時間の登山で死にそうでした。

そしてここからは景色のあまり変わらない道をひたすらに登ります。

ただただ登ります。

 

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かいりくん、わりと元気そうですが、嘔吐しそうなほど満身創痍でした。

歩きながら半分寝てる感じでした。

榊くんは思いの外げんきでした。

 

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この辺になると、もう完全に森林限界です。

植物はなく、ただただ砂利道を歩きます。

 

かなり霧が出ています。僕は知らなかったのですが、霧が出ることを「ガスってる」っていうんですね。結構みんなそう言ってました。

 

この霧なんですが、実際のところは霧なのか雲の中なのかよくわかりません。

当日静岡は大雨になっていて、下界は雨が降っていたみたいなんです。

でも幸いにも僕らは山の中では雨に降られることなく済んでいました。

雲の中は雨はないのかな?

 

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こまめに休憩をはさみ、命のOS-1を飲み干しながら進みます。

おそらく糖分やミネラルが上手くとれていなかった僕らはOS-1を飲むことで10分だけ元気になることができていました。

大量に持たせてくれた榊くんのお母さん、ファインプレーです!

(その分、飲み干すまでは榊くんのバッグの重量がえげつないことになってました)

 

そして最終的に

16:30頃 富士一号館に到着!!

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歩き始めてまるまる12時間ほど経過していました。

いやぁ、本当にしんどかった。何よりも足の裏が。

かいりくんは高山病で、かなり苦しそうでした。

 

僕らは半日もかかるという結果になりましたが、あと3-4時間は普通に短縮できるのではないかと思います。

僕らは本当にこまめに休憩を挟んで、ゆっくり歩いていましたのでこれだけの時間がかかっているのだと思います。

どれくらいゆっくりかと言えば、老夫婦に追い抜かれるほどでしたからね。

 

そして、その後は山小屋の晩御飯をいただきました。

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シンプルなメニューですが、疲労困憊の僕らにはとても美味しいものでした。

明日の朝ごはんのパンや飲み物を袋詰めしたものもいただきました。

 

明日の日の出はみにいくのか、しんどすぎるから無理せずやめるのか。

特に明確に決めないまま、各自順番に寝袋に入るのでした。

 

大体の就寝時間 18:00