ゆるふわおぎゃり系おじさんの冒険

3人の大人のアウトドア生活を記録していきます。登山、キャンプ、ロードバイク、バンド、その他などなど。

ゆるふわ初登山 - 山伏岳

11/11、ついに初めての登山をしました。
今回は我らが故郷、静岡(山梨?)の山伏岳。
霊峰富士もありでしたが、富士山は陽キャっぽい感じがするのでやめました。
あとそろそろ雪が怖いのですからね。初登山で雪山はダメだと思います。

山伏岳情報

山伏岳は静岡の梅が島付近にある山で、比較的初心者向けの山のようです。
おそらくこちらの情報が参考になるのではないでしょうか。
入り口がわかりづらいので、サイトなどを見て迷わないように注意です。
大谷崩という矢印が出ているほうに入っていくと辿り着けます。

砂利道を駐車場があるのですが、そこまでは砂利道を走ることになるでお値段高い車だと嫌かもしれません。
また駐車場に入るために坂を登る必要があるんですが、車ではそこ登れなかったです。
手前にひらけた河原があるので、そこに停めておいた方がいいですよ。

またこの時期ではまだ雪などもないので、まだ間に合う気がします。
ただ雨が降っている状態ではここ登りたくないなぁと思います。

集合〜登山口

raruは前日に福島であったため夜行バスで東京からの新幹線で静岡。
到着時間が最速にも関わらずの8時と、出だしから不安が。
さらに駅前に出てみると、道路が水に濡れている状態でした。

タクシーのおじちゃんに聞いたところ、朝の7:30まで雨が降っていたようでした。
こいつは楽しくなってきやがった……

また、榊は寝坊しまして、朝の8:00に集合場所に到着です。
結果オーライではあるんですが、ほんとにどうしようもないですね我々。

その後はキャンプ道具を積み込んだり前日買えなかった資材を購入して登山口へ向かいました。
結果、到着した頃には11:30です。

登山をするには遅すぎる開始時間。
事前の曖昧な調査から、ゆっくりペースの人が上り下りで4時間30分くらいらしい、という情報を信じて突き進みます。

駐車場のあたりには、登山用の杖に使える木がおいてある場所がありましたので、それぞれ1本ずつ借りて行きました。
当時の僕らは「正直いらないかなって思うけど、せっかくだし持っていくか!」ってノリだったのですが、杖なかったら死んでたんじゃないかなって思います。

ちなみに登山口にいく前に、このような川を渡る必要があるので一定以上の雨量があると、そもそも登れないのではと思います。

かくして登山口へたどり着いた我々。
この程度の景色ですでに「これはやばいんじゃないか」と怖がり出しますが、本当に辛いのはここからです。

ゆるふわ登山開始

登山を開始して10秒ほどで、各々が体に異変を感じ始めました。
なんか妙に疲れる。息が上がる。
もしかして空気が薄いんじゃないか。薄いに違いない。

どうやら登山口で標高が1000mほどあるので、空気は地上より10%ほど薄いみたいです。
それが大きいのか小さいのかよくわかりませんが、確かに少し疲れやすいということはあるかもしれません。

山伏岳では結構川沿いを歩くことが多かったです。
時期がちょうど良かったのか、木々も紅葉してきており周りはとてもいい景色でしたよ。

登り始めて10分そこそこの時点で、以下のような景色になってきます。
やや誇張されたような撮影の仕方になっていますが、だいたいこんな感じです。
登山をする方からすると【当たり前】の景色なのでしょうけれども、ちょっとハイグレードなハイキングをイメージしていた僕らは自分たちの認識の甘さを感じ始めてました。

少し覗いている空を見ていただくとわかるのですが、朝に雨が降っていた割には澄み渡るような快晴で、ロケーション的には最高でした!

のんびりもくもく歩くおじさん

不慣れな山登りで疲弊しながらも、もくもくと歩みを進めるおじさんたち。

ここで我々の体力についてお伝えいたします。

名前 学生時 部活動 体力 筋力
raru 陸上部 長距離 結構ある ゴミカス
かいり 野球部 持久系は苦手 筋トレを嗜むレベル
サッカー部 ゴミカス ゴリラ

途中までは私(raru)が先頭を歩いていたのですが、急いでいるつもりがなくてもどんどん距離が離れてしまうため位置を変更。
ベンチ100kgのゴリラ榊くんを先頭にすることにしました。

これで熊さんが現れても問題ないよね。
我々、愚かにも熊除けの鈴を持っていなかったので、結構怖かったです。
幸いにも笛は持っていたので、もしどうにかなったら笛を吹けばセーフですよね。

実際には遭遇してしまったらアウトだと思うので、笛は役に立たないんじゃないかと思います。
また熊に荷物を取られてしまったら取り返してはいけません。
自分のものと思ったものを取られると取り返しに来る習性があるはずです。
あの登山部の悲劇はそれ故に起きたのではないか、みたいな話もあるようですので。

それでも山の緑や川のせせらぎなどは心地よいものがありました。
いつ頃とったものかわかりませんが、途中でいくつか写真を撮っていました。

景色からみるに、前半の写真だと思います。
山伏は前半が沢を中心とした道で、後半がひたすら登り道という感じでした。

途中で2-3回、このような橋を渡ります。
いわゆる休憩所があまりないため、ちょっと座れそうなこういう場所で少しずつ休んで進んでいました。

噂の岩、現る

途中で初心者的には断崖絶壁なコースが現れ、各々が「ここ初登山で来るところじゃないんじゃないか」と確信を持ち始めていました。

撮影の角度が悪くて、余計にどうなってるのかわからない状態ですが、ここは結構恐怖感ありました。
ロープがあるんで、しっかり握れば大丈夫なんですけどね。
落ちたらシャレにならんなぁ、という心持ちでした。

たしか、この後か、このちょっと前くらいですがいろんなブログで見たことがある大岩がありました。

でっかいですね〜。
大きさもさることながら「あ! これあそこでみたやつだ!」っていう感動が大きかったです。

沢を超えて、絶望を超えて

沢のようなコースも一通り超えて、本格的に山に入り始めると結構な勾配で歩くのが辛くなってきます。
大体は砂利道のような感じだった気がします。
滑るというほどではないですが、あまり端を歩くと危ないと思います。

登山に慣れていないと、どこが人が歩く道なのかわかりづらい箇所があって、何度か道を間違えました。
こうやって人は遭難するんだなぁと感慨深い。

この頃からは正しいルートの木に紐やテープが巻かれておりました。
このマーカーがなかったら100%迷子になりますね。そりゃもう間違いなく。
途中でどちらが正しいのかいまいちわからないけれど、テープがないというところもあったので、ちゃんと周りを観察しないと危険じゃないかと思います。

前回挑戦しようとした時には霧が出ていましたが、ここ霧が出てる時にはきちゃダメだと思う。

この頃には登り始めて90分ほど経過しており、景色的にはかなり山のテッペンに来ていると感じさせる状態でした。
上の方はあるにはあるけど、少し越えると平野になっているんじゃないか、そんな気持ち。

今まで誰にも出会わなかったので心配になっていましたが、その頃に1組みの登山者に出会いました。

榊: 「ここって後どれくらいですか?」
おじいさん: 「その先まで行って半分だよ」
3人: 「半分……??」

完全に想定外です。
直前まで「いやぁだいぶ頂上にきてる感あるな!」とか言ってたわけですから。
全然頂上にきてないです。

また17時までにキャンプ場にチェックインしなくてはならないのに、その時すでに13時40分。
ここまで来るのに1時間50分かかっているので、冷静に考えて間に合わない。

絶望に打ちひしがれるままに選択を迫られる3人
前回に引き続き今回も登頂しきれないというのは避けたい
しかしどうあがいても間に合わない

結果的に、私(raru)が単身頂上を目指すこととなりました。

目指せ頂上

ここから先は2組みに別れてしまったので私の経験になります。

2人と別れた私は、まだ体力が有り余っていたため山道を駆け上りました。
本当に走って登っていました。

しかしさすがに標高が高く足場も悪い傾斜面
驚くほど即刻体力が底をつきました
歩くとダサいので、みんなと別れた直線は走ってましたら曲がった瞬間に歩きました

もうね、こんなの死んじゃいますよ。

そこからは狭い砂利道をただ歩く。
山伏岳が初なのでそれが普通なのかわからないのですが、とにかくずっとそれなりの角度で登り続けます。
休める場所がないので、休むときは斜面に座り込む形です。

その時撮ったのがこれ。

写真で見ると、一瞬登りなのか下りなのかわかりませんよね。
これは、休憩していた斜面から下を撮影したものです。

間近で見るとなかなかの迫力でしたよ。

後半は休憩もほとんどしないでハイペースで歩き続けていたので、足が棒みたいになって笑っていました。
実はガーミンの心拍数が測れる腕時計を装備していたのですが、ここを歩いている間は常に心拍数が180以上をキープするというマゾプレイ状態でした。

単身歩き始めて30分が経過した頃、ほぼほぼ圏外なこの山で「かいり」くんから電話をもらいました。
お互いに電波がつながるところにいたのはラッキーでしたね。

要件は、チェックアウトがあるのでかいり君は途中で下山
榊は私を迎えにコツコツ歩き続ける
という内容。

正直途中で何度か「辛すぎるから、下山していいかな」って思ってたのですが、2人に登頂すると言った手前諦められずに進みました。
ちょうど駅伝のタスキをもらっている時のような気持ちですね。

とにかくこつこつ歩き続けていくと、途中で登山サークルらしきおじさん集団と出会いました。
そこで残りが20分というお話が聞けたので、最後の力を振り絞って淡々と歩き続けました。

いい加減山頂じゃない? ってあたりで、なんだか景色がひらけて比較的平坦な道が多くなってきたんですよね。
もうこれすぐでしょ、と思ったところ5分ほど歩いているとついに頂上に到着したのでした

山の頂き

山頂に到着して、景色を楽しむ余裕もなく証拠写真の撮影を開始する私。
しかし登山中私の携帯はどうにもおかしな動きをしていて、写真を撮ったら電源が切れるというアクシンデント。

なぜか再起動もできず操作も受け付けてくれない。
仕方がないので、帰りのための栄養と水分を補給します。

山頂は今までのしんどさが嘘のように落ち着いた場所でした。
なんか植物とかを育てているのか、柵などで鹿に植物を荒らされないように保護されていました。

休憩が終わったところで再度携帯を再起動すると、なんとか起動。
最後の力を振り絞って撮影して来ました。

驚くほどの快晴で、富士山もばっちりでしたよ。
見慣れているとはいえ、しばらく地元を離れて登山の後に見ると、綺麗だなって思いました。

携帯が不調だったせいなのか、妖精さんが写り込んでしまったのか
最後の写真の左下付近に謎のエメラルドグリーンの丸が映り込みました。

神に愛されているのかなって。

この撮影後、即刻下山しました。
ちなみにみんなと別れてからここまで70分でした

とにかく下山

この時点で3:00ごろだったのかな?
キャンプ場までを考えると、4:30に到着でギリギリ。
合計3時間かけて登った道を90分で降りなきゃダメという絶望的スケジュールでした。

そこからは迷子になったり、滑落しないように注意しながらも急いで下山しました。
正直すごく危ないので、急いで下山しないほうがいいです。

また登りで足が限界でしたが、下りと登りだと使う筋肉が違うのか少しマシでした
体力的にも息が上がるほどの速度では降りられないので結構楽です

とはいえ、着実に膝が死んでいくのと、足腰の筋肉がダメになるのを感じました
下山を始めて40分ほどで、2人と別れた場所まで戻ってこれました。
登りに比べて30分巻きですね。早い

その段階で、一度休憩をしました。
ここまでは砂利道のため降りやすいのですが、ここからは沢になっていくので足腰がきつい状態だと危ないかなと思ったんですよね。
登りの場合は前半の方が楽で、下りは前半の方がきつかったです。個人的には。
単純に体力的に考えてそうだよね、というのは置いといて……

その後、降りている途中に榊と思われる爆音の呼び声が聞こえたような気がしたりし、榊と合流したり、途中であったおじさんたちに追いついたりしながら無事下山。
前回雨天で登れなかった時に、釣堀のおっちゃんたちに聞いていた「下りの時に判断に迷ったまま下にいくと沢に落ちて死ぬ」という金言がなければ、途中道を間違っていたかもしれないです。
やはり下りのときに、一旦登るとか一見山の中に再び戻っていくようなルートは「あれ??」ってなりますわwww

どうしても川沿いにおりようとしちゃうんですねぇ
危ないです

完遂

ついに登山口までもどった我々は、最後に時計の写真をパシャり

4時間48分
約10キロでした。
消費カロリーが1680くらいだった気がします。

普段パソコンしかしないから変に肌が青白く
腕毛が生えてますね

まとめ

今回は私一人での登頂ということで、全員で踏破とはいきませんでしたが誰かしらが登り切るというところは達成できました。
はっきりいって山をなめてましたね。
見る人が見たら、怒るような行動の数々でしょう

あとここは初級コースとはありますが、初登山でいくような場所じゃないんじゃないかという気がちょっとしました。
結果登りきっているので、初心者コースな気もするんですが、初心者は6時間くらいを見ておいたほうが安全だと思います。

一緒に下山したおじさんたちは朝の9時から来て僕らと同じくらいの時間で降りたということなので、7時間ほどかけているっぽいですし。

このあとは榊が腹痛すぎて野糞をしたり、キャンプ場で始めてのテント設営で1時間以上苦しんだりしてました。
あと山頂付近で体力的に追い込みすぎたせいなのか、頭痛や倦怠感などが激しく、プチ高山病っぽくなっていましたよ。
キャンプ場が寒くなりすぎたのと、暖をとるアイテムがなさすぎて体力が瀕死だったのもあるんでしょうけどね。

やはり装備は大事です。
準備をしっかり、時間に余裕を持って行動しなきゃいけません。
仕事も遊びも同じなのね。

とにかくしんどかったですが、山登り自体は楽しかったです。
もうちょっとトレーニングを積んでから少しずつハードルを上げていきます。

ちなみに私は翌日から全身筋肉痛ですが、友人たちは下半身だけ筋肉痛みたいです。
筋力の差が出ましたね

ちなみに私はこの後
「ゴリラってすげぇよな。あんな山で夏も冬も生きてるんだから」
って、かいり君に話してました。